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ロンドンの治安状況

ロンドンビッグベン

ロンドンに留学するにあたり、気になる一つがロンドンの治安だと思います。

ロンドンはアメリカやヨーロッパの主要都市に比べると比較的治安のよい方だと思われていますが、実際に統計などを見ながらロンドンでの犯罪の発生について検証してみたいと思います。

あくまで統計的なデータに基づく検証なので、実際の肌感覚とは異なるかもしれませんが、治安状況の参考情報になればと思います。

ロンドンの犯罪統計

ロンドンの犯罪を調べるには、ロンドン警視庁(London Metropolitan Police)が発表している、Crime Data Dashboardを調べてみると便利です。

ロンドン警視庁

Crime Data Dashboard

ここからロンドンの犯罪統計が過去からさかのぼって現在まで、犯罪の傾向や種類を調べることができます。

犯罪の種類

では、このロンドン警視庁が発表している統計で扱われている犯罪の種類ですが、以下のように軽犯罪から麻薬犯罪や傷害犯罪までカテゴリーに分けられています。

Theft and Handling

窃盗や泥棒、スリ、引ったくりなどの犯罪です。車上荒らしなどもこちらに含まれます。

Violence against the person

身体的な傷害を加える犯罪で、ケガを負わせる犯罪や銃器による犯罪、殺人などの傷害犯罪を主に指します。

Burglary

主に空き巣など住居侵入の強盗を指しています。

Criminal Damage

住居への損害や、車への損害など、所有物を意図的に損傷させる犯罪です。

Drugs

麻薬の密売や麻薬所持などの犯罪です。

Robbery

会社やお店、個人などに対して行われる強盗を指します。引ったくりは含まれません。

Sexual Offences

性犯罪を指しています。

Other Notifiable

その他の犯罪を指し、例えば空き巣などを行うための準備なども含まれます。

Fraud and Forgery

詐欺や偽造などの犯罪です。

治安に対する考え方

治安が良いとか治安が悪いという言い方をよく耳にしますが、「治安」というのは具体的に何を指しているかは個々人それぞれで判断が異なります。

人によっては傷害犯罪さえなければ、治安が悪いとみなさない方もおられたりします。

まず、何をもって治安が良いと思うのか自分なりに定義してみてください。

ロンドンの窃盗やスリ

治安と感じてまず一番気になるのが、窃盗やスリに関してだと思います。

ロンドン警視庁の統計によると、ここ3年(2014年1月~2016年12月)で窃盗やスリが多かった地域は以下の通りとなっています。

観光客や通勤通学などの区外からの流入もあるため、人口で割って窃盗率を算出する方法が適切かどうかはわかりませんが、わかりやすさ重視で純粋に各バラ(自治区)の人口で割ってここ3年間の窃盗率を算出してみたいと思います。

※なぜかCity of Londonは掲載されていないので、ここでは省きます。

ロンドン窃盗

この表を見ると、WestminsterやKensington、Islingtonなどロンドンの中心部を中心にスリや窃盗などが多いことが分かります。

ロンドンの中心部は観光地やマーケットなど沢山見どころやスポットもありますので、地元民だけでなく、観光客・留学生・ビジネスマンなど様々な人々が行きかうということもあって仕方がないことだと思います。

中心部でスリや窃盗が多いのは、どの大都市でも同じような傾向だと思いますので、ロンドンだからという特別な傾向とは言えないかと思います。

この統計で見ておいて頂きたいのは、観光スポットがそれほど集まっていないエリアです。

この表で言うと、Hammersmith・Hackney・Lambeth・Haringey・Newhamあたりは窃盗やスリなどに特に気を付けていただきたいエリアです。

ロンドンの傷害犯罪

窃盗よりも怖い犯罪でもある、襲われたり、ケガを負ったりするような傷害犯罪について深堀してみたいと思います。

ロンドンでの傷害犯罪(Violence against the person)について、窃盗と同じくバラ(自治区)別にまとめてみました。

ロンドン傷害罪

この統計で注目すべき点は、窃盗率よりも高くなっている傷害犯罪率という点ではないかと思います。

窃盗率よりも傷害犯罪率が高いということは、それだけ何かしら襲われる可能性が高くなるエリアということも言えてくるのではないかと思います。

その点で言うと、グリニッジ天文台があるGreenwichが、8%→8.3%へ0.3ポイントアップしています。

ロンドン東部のZone4-5エリアにあたるBarking and Dagenhamも0.5ポイントアップしています。

また、ウェンブリーのあるBrent、ホームオフィスのあるCroydon、Croydonのお隣Suttonもポイントがわずかに上がっているか、窃盗率と同等のエリアです。

中でもポイントアップが一番高いエリアはLewishamとなっています。0.7ポイントアップしています。

治安が良いエリアマップ

これらの統計を見ながら逆に治安のよいと思われるエリアを考えてマップでご紹介してみました。

治安のよいエリアでも、もちろん犯罪は発生していますので、絶対に安心というわけではないですが、他のエリアと比べると犯罪合う可能性も低くなる傾向にあるかと思います。

ただし、治安がよいと思われるエリアは居住費の高さが難点ではあります。

Kensington and Chelsea

ケンジントンマップ

ロンドン中心部を代表する高級住宅街です。様々なセレブが暮らしています。一度足を踏み入れると住み心地の良さを実感します。

このようなエリアのため窃盗率は高いですが、傷害犯罪率は11ポイントも低くなっています。

Camden

カムデンマップ

こちらもロンドンの高級住宅地で、ハムステッドがあるエリアです。緑が多く都会のオアシスのような雰囲気を感じられるエリアです。こちらも窃盗率は高いですが、傷害犯罪率と比べ9ポイント低くなっています。

主観的な経験で申し上げると、緑豊かなハムステッドヒースは過ごしやすエリアです。またカムデン地区は中心部も含まれていて、大英博物館などがあるエリアもカムデン地区となります。

ただし、同じCamdenでもカムデンマーケットあたりは人混みが激しく、スリなどの軽犯罪の対象になりやすいので注意する必要があります。

Islington

イズリントンマップ

ロンドン中心部に近くお洒落なエリアです。傷害犯罪率と窃盗率のポイント差は6.3ポイント低くなっています。

ロンドン中心部でもこの3つのエリアは住居費の高いエリアとしても有名です。これらの地区は治安が良いのは当然で、住居費的に現実味がない可能性もありますので、ロンドン郊外エリアで傷害犯罪率と窃盗率との比較をしてみます。

Wandsworth

ワンズワースマップ

ロンドン南西部でZone2あたりのエリアです。バタシーやパットニーといった人気のエリアもあります。ポイント差は3.3ポイントです。ワンズワース地区は人によっては馴染めない箇所もあるかもしれませんが、ウィンブルドンコモンやパットニーヒース周辺は環境も良いエリアです。アールズコートからウィンブルドンまで延びている地下鉄District Line(地上を走ってはいますが)沿線も環境の良いエリアです。

Hackeny

ハックニーマップ

ロンドン北東部地区にあり、一昔前までは治安があまりよろしくないエリアでもありましたが、ここ数年で大きく様変わりしています。ショアディッチなどがあるエリアです。ただし、窃盗率は高めではあるので、スリや引ったくりには気を付けましょう。ポイント差は3.0です。

ハックニー地区の中でも、より東側の方に行けば危険な雰囲気を察したりする場所は残っていたりもするので、肌感覚で危ないなと思うところは近づかないようにしましょう。

Lambeth

ランべスマップ

ブリクストンのある地区で、こちらも一昔前までは治安面で不評だったエリアです。Zone1~Zone3まで多くのゾーンをまたぐエリアです。再開発も進んで、このエリアも大きく変わっています。こちらのエリアも窃盗率は高めではありますが、ポイント差は2.7と傷害犯罪の率は下がります。

その他

このような統計的な視点ではなく、当ページ作成担当者のロンドン経験上の視点で、治安が良いと思える場所(治安が良いというより日本人に合いそうなエリア)をいくつか紹介します。

【1】一つは、ウィンブルドンです。ロンドンの南西部に位置するテニスで有名な町ですが、町自体も小さく穏やかで閑静な住みやすいエリアです。

【2】二つ目は、リッチモンド。ウィンブルドンよりさらに西側に位置し、テムズ川の中流にある美しい街です。地下鉄や電車でロンドン中心部へもアクセスできます。

【3】三つ目は、イーリング/アクトン。ロンドンの西部郊外にあり、日本人の駐在員も多く住むエリアです。

治安の良し悪しは心構えから

いくら治安が良いと考えられている地域でも犯罪がゼロということはありません。

日本でも傷害犯罪や殺人が起こるように、ロンドンでも治安が良いと言われているエリアでもそのような犯罪は起こり得ます。

ロンドンは比較的海外でも治安のよい大都市ですので、一旦慣れてしまうと日本にいるのと同じような感覚になって気が緩んでしまいがちですが、日本とは違い海外にいるという感覚を常に自覚して行動するようにしてください。

など、身を守るための基本的な意識をもって常に行動をとるようにしましょう。

気を付けるべき場所

イギリスは治安の良い国ではありますが、やはり日本とは違う海外なので、場所によっては気を付けて行動するようにしましょう。

特に以下のような場所は安全の意識をしっかり持って行動するようにしてください。



人通りの少ない場所だと、他人の目もなくターゲットになる可能性もありますので、路地裏などの人通りの少ない場所には立ち入らないようにしてください。また人通りが多いといっても人混みのような場所はスリなどどにも遭いやすいのでトートバックなど閉まらないカバンを持ち歩いたり、財布を後ろポケットに入れたりしないようにしましょう。


また電車の中、地下鉄の中、バスの中などにもスリや窃盗といった被害もありますので、日本で電車やバスに乗る感覚で乗らないように心がけましょう。


イギリスでは多くのATMが建物の外に設置されていたりします。そのためATMで現金を引き出してそのまま狙われる可能性もあるので背後に意識をしながらATMを利用するようにしましょう。

テロへの対処

イギリスはここ数年テロに悩まされています。テロはいつどこで起こるか予想がつきません。「テロは大丈夫でしょうか?」というご相談もいただいたりしますが、これだけは必ず大丈夫ですとは言い切れません。


テロに遭遇する可能性は低いとは言えますが、あくまで可能性レベルにしかすぎませんので、テロに遭遇しないためにも、「たくさんの人が集まる場所には近づかない」「怪しいなと察したらその場からすぐに退避する」など常に危機意識を持って行動するようにしてください。


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