ガイドブックには載っていないリアルなマルタ共和国

マルタ体験談1回目その2

マルタの留学体験談第1弾、Serenityさんの体験談です。2回目の今回は、Serenityさんが実際にマルタで体験した経験をベースに、マルタがどんな国なのかご紹介いただいています。マルタという国がどういった国なのかイメージできるかと思います。

 

まず、私が周囲の人に「マルタ共和国へ留学に行きます」と伝えた時のみんなの反応ですが、「…どこ?」という反応が圧倒的に多かったです。

とはいえ、私も留学を決める以前にマルタ共和国という名前を聞いた事がなかったのでその反応は当然かもしれませんが、アメリカと旧ソビエト連邦の冷戦が終結した「マルタ会談」と言えば少しピンとくるかと思うのですがいかがでしょうか。

逆に、知っている人は「あぁ、マルタ騎士団の!」と言う方も中にはいるのですが、さすがにどこにあるのか場所まで知っている人はいませんでした。

マルタ共和国ってどんな国?

私は、「イタリアのブーツの形のつま先のすぐ隣にシチリア島があって、そのすぐ下にあるすごく小さい国がマルタ共和国だよ」と説明していました。でも、国だと説明しているのに多くの人はイタリアだと思っているようで、「イタリア語勉強してきたんでしょ?」と何人もの人に言われました。マルタは小さいけれど国です。とても魅力的な国です。今回はイタリアでもイギリスでもないマルタ共和国についてリアルにお伝えします。

 

宗教について

国民の98%がローマ・カトリック教徒です。その為、年間行事も宗教に関係したものが多く、市内のあちこちに教会があります。数年前まで離婚が禁じられていたというほどその規律は厳しく、絶対です。

言語について

イギリス統治の時代があり、公用語は英語そしてマルタ語です。
マルタ人同士の会話はマルタ語です。このマルタ語、私にはさっぱり分からなかったのですが、アラビア語に近いそうでリビア人の友人は話せないけど理解できると言っていました。響き的にイタリア語にも近いような気がしました。私は唯一「Mela(メラ)」だけ覚えました。これは、この言葉自体に意味は無く、OK!とか、あいづちとか何にでも使える万能な言葉だそうです。

気候について

とても温暖です。10月から1月位は雨の日が多いですが、それ以外はほとんど雨が降らず、よく晴れています。雨が降るその時期も1日中降り続くという事はまれで、ザーっと激しい雷と雨が短時間に降りピタっと止むという感じです。

温暖とはいえ四季があり、冬はそれなりに寒いです。コートやセーター、マフラーは必要です。雪は今まで一度も降った事が無いそうです。しかし、2014年と、2018年に行われた冬季オリンピックにマルタから出場した選手がいるそうです。雪の降らない国の人が冬季オリンピックに出場するのは容易な事ではないですよね。なので要注目です!

マルタのクリスマス
↑クリスマスが近づくと、教会はこんな風にキラキラします。

国民性について

マルタ人の事を「マルチーズ」と言います。あの犬のマルチーズはマルタ発祥です。マルタで犬を飼っている人はとても多いのですが、とはいえ、私はマルタでマルチーズを見かけた事はありませんでした。生粋のマルチーズ(人)は、接客業についている人(特にレストラン)はとてもフレンドリーです。それ以外のマルチーズは少しシャイだと感じました。私は留学中ホテルに滞在をしていました。初めはスタッフの人たちとそんなに話をしなかったのですが、私は1年間滞在していたので、慣れてくればあちらからも声をかけてくれるし、気にかけてくれるし、とても親切にしてもらいました。とても温かい人たちです。

食べ物について

マルタ料理の代表は何と言ってもウサギです。あのかわいいウサギです。ラビットシチューを食べてみましたが、臭みも無く、鶏肉に近い感じで美味しかったです。ちなみに、スーパーの精肉コーナーにも皮をむかれた状態のウサギが売っています。

ラビットシチュー
↑ラビットシチュー。やわらかくて美味しかったです。

地中海に囲まれているのでフィッシュスープやムール貝等のシーフード料理が充実しているようですが、私が住んでいたスリーマのスーパーにはそもそも鮮魚コーナーがありませんでした。近所に魚屋さんがあったので、魚を食べたい時はそこで購入していましたが、サーモンとマグロは日本よりも質が良く、とても美味しかったです。

イタリアに近いので、ピザやパスタも食べられています。ケーキ等のスイーツは甘過ぎて、日本の方が私の好みに合います。スーパーで売っているお菓子は、個包装の物がありません。マルタパンはハード系で、日本のように甘くてふわふわしていませんが、チーズと生ハムにとても合うので美味しいです。

値段も0.65ユーロ(約85円)と安いです。パスティッツィというリコッタチーズをパイ生地で包んだマルタのファストフードは0.30ユーロ(約40円)で買えます。ワインも安い物は4ユーロ(約520円)で買えるので頻繁に飲んでいました。マルタは農業が盛んではない為、野菜や果物はほとんど輸入です。

醤油、みりん、海苔、とうふ、ごま油 等の基本的な調味料は近所のスーパーでも買えますし、アジアンスーパーマーケットがあるので入手可能です。ただ、味噌と料理酒は買えませんでした。お米は日本米に近いクオリティの物が買えますし、日本食レストランも結構あります。どこのレストランも量が多いのですが、食べきれない分は持ち帰りができます。

地中海について

マルタ島の中心地周辺は砂ではなく、ロックビーチです。歩くと痛いし、怪我もしやすいので気をつけてください。遠方にはサンドビーチもあります。どこの海も透明度が高くキレイですが、特にコミノ島の海は透明度が高くキレイです。

余談ですが、地中海は塩分濃度が高いのか、海から上がると自分の身体で塩が取れます。誤って海水を飲むととんでもなく塩辛いです。お気を付けください。

ガイドブックには載っていない、体験したからこその情報を載せてみました。マルタは国も人柄も温かく、日本人好みで住みやすいところだと思います。

マルタという国のイメージがつかめたでしょうか?英語が学べる国ではありますが、マルタ語という地元の言語がしっかりと根付いています。またマルチーズのお話は知りませんでした。なるほど!ですね。

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