新型コロナウイルス禍での海外留学による就労環境

2020年から始まった新型コロナウイルス感染症(COVID19)は、海外留学にも影響を与えていますが、特に海外留学を通じた就労環境もかなり制限が加えられるようになっています。

それでは2021年4月現在でどの国で留学やワーキングホリデーを通じて仕事ができる可能性があるのか考えてみましょう。もちろん求人がなければ働き口がないので、求人があるという前提で話を進めていきます。

アメリカ

アメリカ留学においては、基本的に学生ビザで働くことはできませんが、学生ビザのI-20が発行されている学校のキャンパス内であれば働くことが可能です。

2021年4月現在では、対面授業でキャンパスがオープンしていない大学や学校も多く、学生ビザを持っていたとしてもキャンパスが開いていないので働けないという状況です。

アメリカの場合は、留学先の学校が再開次第キャンパス内に限って働けるようになってくると思います。ただし、卒業に向けて就労可能となるOPTなどを除きアメリカの学生ビザで働くことは元々あまり自由度が高くないという事もあって、このコロナ禍でも実際に就労しやすいとは言えないかと考えられます。

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イギリス

イギリス留学では学生ビザで高等教育機関の学位以上のコース受講で週20時間、同じく高等教育機関の学位未満のコースで週10時間働けます。

イギリスでは早い所で5月から大学キャンパスでの対面授業再開を進めている大学もありますが、多くは9月からの再開を目指しています。イギリスの大学に留学しているのであれば、働くことは可能です。

他にイギリスで働くことができる方法といえばイギリス版ワーホリであるYouth Mobility Scheme (YMS)ですが、こちらは問題なく働くことはできます。第1回目のYMSビザ申請も終わっていますので、ビザを取得できていればイギリスに渡航し、10日間の隔離を経てイギリスで職探しもできると思います。

このご時世で海外で働くことを希望されている場合は、6月頃に発表があるイギリスのYMSビザ第2回目の応募を狙ってみるのも良いでしょう。

カナダ

カナダ留学ではスタディパーミット(就学許可)で働こうと思えば、専門学校かカレッジや大学のコースを受講している必要があります。

ただ、就学目的で留学しますので働くことばかりに時間も割けないというのが実情だと思います。そうなるとカナダだとワーキングホリデービザということになりますが、2021年4月時点でカナダのワーキングホリデービザは「カナダでの就労先が確保されていること」を条件にワーキングホリデービザの申請を受け付けています。

特にカナダで専門学校以上で受講する予定もなく、働きながらカナダでの生活を送りたい場合には事前にカナダでの職を見つけたうえでワーキングホリデービザを申請するしかありません。

それ以外の方法となると、専門学校に通って就学許可を得て週20時間で働くか、またはビジネス専門学校が提供しているCoop(就労体験)付きのコースを受講してインターンシップの期間も合わせて働くようにするということもできます。

Coop付きのコースであれば、座学の期間も働けますしCoop期間も就業体験にプラスして有給で働くこともでき期間も長期で対応できるよになります。

カナダだと専門学校でスタディパーミットを取得して働く機会を探していくのが現実的かもしれません。ただし、カナダの場合は入国後14日間の隔離が求められます(最初の3日間は政府指定のホテルで隔離)

オーストラリア

オーストラリア留学での就労になりますと、オーストラリアは自国民や既に留学していた生徒以外の入国を認めていないため、新たに留学やワーキングホリデーとして入国するのは現時点で難しいです。その為学生ビザでもワーキングホリデービザでもオーストラリアで就労するのは難しいのが現状です。

アイルランド

アイルランド留学では2021年4月時点で語学学校等は再開していません。5月頃に再開するのではと言われていますが、まだはっきりしたことは未定です。

ただ、一度学校が対面授業を再開し受入れし始めたら、アイルランドで3ヵ月以上滞在していけば現地で学生ビザの申請ができますので、学生ビザを取得できればアイルランドで働くことはできます

今後の動向次第ですが、学校が対面授業を再開すれば、アイルランドに入国し10日間の隔離を経て、学生ビザの申請を現地で行ってビザを取得できればアイルランドで働けるようになります。

アイルランドにもワーキングホリデーはありますが、こちらも現在停止中ですので現状では学生ビザを現地で取得し働くという選択肢が現実的かと思われます。

ニュージーランド

ニュージーランド留学においても、オーストラリア同様、自国民や既に留学していた生徒以外の入国を認めていないため、新たに留学やワーキングホリデーとして入国するのは現時点で難しいです。学生ビザでもワーキングホリデービザでも新たにニュージーランドで就労するのは難しいのが現状です。

就労が考えられるパターン

それでは、今のコロナウイルスによる各国の行動制限状況を踏まえて現実的な就労方法はというと、「イギリスの第2回目のワーホリYMSビザに応募し、YMSビザを取得してイギリスで働く」ことが一番費用も抑えられて働けるのではないかと思います。イギリスのYMSが一番制約もなくビザが取れれば一番現実的です。

イギリスのYMSの場合は、応募期間が限られていること、そして応募すれば必ず申請できる訳ではないという点が唯一ネックでしょうか。

2番目としては、ホテル隔離なども含めて費用は掛かりますが、カナダの専門学校で「6ヵ月以上Coop付きのビジネスコースを受講し就労体験もしながらカナダで働くこと」かと思います。

3番目の可能性として「アイルランドの状況を待って、アイルランドでの対面授業が再開して学生ビザを取得して働くこと」を挙げたいと思います。アイルランドの場合も3ヵ月以上のコースを受講しないといけないため授業料や滞在費などの費用はかかります。

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