私は、お酒が好きなのでカナダでも空いた時間に雰囲気の良いBarを探しにいったり、晩酌を楽しんでいました。なので今回はカナダのアルコール事情についてまとめました。

カナダのアルコールにまつわる実情

カナダ人は日本人よりアルコールが大好きです。1年間に消費する1人当たりのアルコール量は日本人が7.55リットルに対し、カナダ人は8.10リットルと日本人に比べ多い結果がでています。そのため、アルコール依存症が社会問題となっています。

また近年、アンダーエイジ(カナダでは18歳未満)による飲酒が原因の死亡事例も発生しているため、アルコールの販売が厳しく管理されています。

アルコールの入手方法

LCBO

入手方法は日本と同じで、販売店で購入し家で飲む方法と、レストランなどの店で飲む方法があります。

販売店で購入する際は、LCBOというリカーショップで購入するのが一般的です。日本同様、安くお酒を楽しめるのはこの方法です。

しかし、カナダでは許可された場所以外の屋外や公共施設内、公共交通機関で飲酒することは禁止されており、それらの場所で飲酒をすると罰金の対象になります。また、店舗数がそれほど多いわけではなく、そのうえ、祝日はクローズしているため、日本のようにコンビニエンスストアで気軽に購入できるというわけではありません。

リカーショップで購入する際にも、厳しく年齢確認が求められます。特に日本人は幼く見えるため必ずと言っていいほどの頻度でパスポートなどのIDの提示が求められます。リカーショップには各国の運転免許証の見方のわかる本が設置されていますので、混雑状況やレジの担当者次第ではIDとして日本の運転免許証で購入できることもあります。

カナダではビールが豊富?!

カナダの酒売り場

LCBO以外にもビールに特化したBeer Storeや、ワインに特化したWine Rackという店でお酒を購入することができます。カナダでは非常に多くのクラフトビールが作られており、相当数のビールがリカーショップにそろえられています。ビールのそれぞれに特徴があり、フルーティーなものや、ビターなもの、日本の辛口ビールに似せて作られたその名も”Dry”というビールまであります。

また、見た目にもこだわりがあり、店内に並べられている様子はカラフルで可愛く、ビールということを忘れさせられます。

また、カナダには醸造所も数多くあります。トロントの街中にもあり、醸造所内を無料で見学することができるところもあります。見学ツアー等に参加するとおまけでビールが試飲出来るところが多いですが、ツアーに参加しなくても販売カウンターでサンプルを注文すれば無料でサンプルがもらえる醸造所もあります。

他にも、のどが渇いた時にサクッとビールを1,2本飲みたいときに便利なのがパブです。パブとは主にビールを扱っているバーで、日本の居酒屋などで設定されている席料やお通しなどはありません。また、チキンやポテト(カナダではフレンチフライ)のような軽食も用意されているため小腹がすいた時にも便利です。

カナダにはチップを渡す習慣がありますので利用する際はお忘れなく!ちなみに、課税前の料金の13%程度と言われています。レストランやパブで飲酒する際もIDの提示は必ず求められますので、IDを持っていくようにしましょう。

アルコールを扱う場所で働く

カナダのパブ

レストランやパブにおいては未成年者に対してはもちろん、飲みすぎている人に対するお酒の提供も、提供者に責任が非常に重く課せられます。飲酒中のみならず帰宅中や帰宅後のケガに対しても提供者責任としてバーテンダーに罰則が科された事例が多数あります。

このようにアルコールを提供する側にも責任が重く置かれているため、業務に就く際にアルコールが人体に及ぼす影響や、アルコールを過剰に摂取した際に発生する行動や言動の特徴などを学習し、スマートサーブという資格を取得する必要があります。

アルコールに関する業務とは提供することはもちろん、オーダーを取ることや、冷蔵庫にビール等を入れるなどの基本的な作業も含まれています。また、数人に一人が持っていればよいという物ではなく、全員が持っていなければなりません。また、近年の法改正により従事する初日にはスマートサーブを取得しておかなければなりませんので、飲食店で働く可能性がある方は事前に取得することをおすすめします。

スマートサーブについて

受験はインターネット上で可能で、合格後、認定を証明するカードが登録した住所に郵送されてきます。試験の前にトレーニングが用意されており、このトレーニング終了後に試験に進むわけですが、これらは数種類の言語を選択可能です。英語はもちろん、フランス語や中国語、韓国語が用意されていますが、残念なことに日本語は用意されていません。

日本語以外の言語でトレーニングと試験を行わなければならないわけですが、法律用語が多く、普段使用しないようなintoxicated(酩酊する)やpremises(施設)などの単語が頻繁に出てくるため、英語を母国語とする人でも不合格となるケースもある試験です。

トレーニングは4セクションにわかれており、1セクションに1日程度かかります。英文を読んだり、動画で会話を聞いたりするので英語の勉強になるでしょう。また、短時間ではありますが、無料でスマートサーブの概要を日本語で解説してくれるエージェントもあります。先に日本語で理解しておくと英語でも理解しやすくなるので、受験前に受講することをオススメします。

まとめ

日本のお酒も5種類程度ですが、カナダ国内でも販売されているんですよ!LCBOは特に大きくお酒の種類が豊富なので、選ぶのも楽しくあっという間に時間が経ってしまいます。ですが、海外でお酒を飲む際には、自分自身を含む多くの人に大きな責任が伴います。ルールを守って、お酒を楽しみましょう!

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