カナダ留学を考える中で、第一にしっかりと理解しておきたいのが、高等教育のシステムです。
日本の大学等に在学しており、交換留学などで1-2学期ほど滞在する場合は、語学留学が目的の場合が多いので、特に心配することはないかもしれません。
しかし、高校卒業後の大学学部留学などを考えている場合は、カナダ国内の教育システムを理解しておく必要があります。
カナダの教育システム概要
まず、カナダの教育システムの名称ですが、日本でいう主に中学校と高校の中等教育のことを、Secondary Educationと呼びます。
そして、~後、という意味をもつPostを頭に付けた、”Post-Secondary Education”は、高校修了後の教育、つまり、
大学、短期大学、専門学校教育をひっくるめたものを指します。
Secondary Education = 中学・高校
Post-Secondary Education = 大学・短大・専門学校・大学院
大学学部出願内容
大学学部には、入学条件の一つとして、もちろん英語能力が審査されます。
その審査として、TOEFLやIELTSが一般的に求められますが、その他に、英語教育を修了したことを示す書類なども受け入れられることもあります。
つまり、TOEFLなどのテストを受けたことがない、又は必要なスコアがない場合は、大学附属ESL(English as a Second Language)の決められたレベルを修了することによって、英語能力条件を満たすことができます。
※ここで注意しなければいけないのは、英語能力条件を満たすまでの期間中のESL英語レッスンに授業料やその期間の滞在費が発生してきます。
その為、行きたい大学や学部がある程度決まっているけれど、英語能力条件を満たせていない、という方は、大学附属のESLから始められることをお勧めします。
もちろん、TOEFL等のテストで必須スコアを狙うことで学部入学条件を満たすこともできます。
ESLクラスで身に付けられること
しかし、このような進学目的のESLクラスでは、独学ではなかなか身につかないことを学ぶことが出来ます。
例えば、
①学部入学後に授業を受けていく為に必要なスキルを含め、学部授業の中で必須のエッセイ、リサーチペーパーの書き方も教えてくれます。
さらに、
②まずESLで授業を受けることによって、カナダの大学の授業はどのようになるのか、という感覚が掴めます。
そしてもちろん、
③友達づくりの場にもなります。
中・大規模の大学でしたら、このような進学目的のESLクラスをひとまとめにした、進学目的コース・プログラムがあります。
まとめ
ほとんどの場合、カナダ到着後にESLの振り分けテストを受け、初級や中級クラスから始めます。
中には、Advanced(上級)ESLクラスへ進級したら、そのESL授業を受けながら、現地の生徒と交ざって大学のElective course(選択科目)を受けることを許している学校もあります。
これが可能であれば、選択科目を選ぶときに、今後入りたい学部のカリキュラムや必修科目リストに目を通しましょう。
その中からの科目を選んで入学前に受けていれば、学部のカリキュラムが始まった際には、既に1科目履修したことになりますので、楽になります。
カナダでは、学校が定めたカリキュラムを元に、自分で履修プランを立てます。
最初は不安なことも多いとおもいますので、大学の留学生アドバイザーと相談して決めましょう。