海外留学するとどのくらいの期間で英語レベルを上げられる?

海外留学するとどのくらいの期間で英語レベルを上げられる?

海外に留学することでどのくらいの期間で英語レベルを上げることができるのでしょうか。

これは留学する多くの方にとって気になるポイントだと思います。

はっきり言って、留学してどの位で英語レベルが上がるかは個人差があり、一概に〇〇ヵ月で中級まで行けますとか、1年でネイティブレベルに達しますと言える保証はありません。

その中でも大体の目安はあると思いますので、海外に留学し英語のレッスン(グループレッスン)を受講することで、どの位の期間でレベルを上げていけるかについて考察してみたいと思います。

留学で英語力をアップできる研究結果

ケンブリッジ大学のベンナイト教授が外国語を習得するのに必要な時間として以下の通り2018年に研究結果を発表しています。

日本人の場合はどうなのかといった例外もあるとは思いますが、このテーマの研究結果として内容をチェックしておく価値はあるでしょう。

For motivated adult learners, they typically need between 100 and 200 hours of guided learning to get from one CEFR level to the next. As you go up the levels, you need more hours to get to the next one. To get from A1 to A2, it typically requires 100-150 hours of guided learning, but it can take 180-260 hours to get from B1 to B2.

—Ben Knight, How long does it take to learn a foreign language?

様々な環境要因によってもちろんレベルを1段階上げるのにかかる時間は変わってくるのは当然の事ではありますが、ナイト教授によれば、CEFRを1レベル上げるのに100時間~200時間必要という研究結果に至ったとされています。

具体的にはA1レベルからA2レベルへは、100~150時間。B1レベルからB2レベルへは、180時間~260時間必要という結果になりました。

英語も他の言語もそうですが、レベルが高くなるほど1レベル上げるのに必要な時間は多くなってきます。日本でも英検の5級から4級に上がるにはそれほど多くの学習時間を要しなかったりもしますが、準1級から1級へ上がろうと思うと多大な学習時間が必要になります。それを同じ仕組みといっても過言ではないでしょう。

英語レベルを測る指標CEFRについて

このCEFRですが特にヨーロッパ圏ではこのCEFRというスケールは良く使われます。話を進めていく上で、簡単にこのCEFRのスケール感をご紹介できればと思います。

CEFRは、Common European Framework of Reference for Languagesの略でEuropeanとある通りヨーロッパで多く使われている指標になっていますので、英語だけでなくフランス語やドイツ語のレベルの指標としても良く使われています。

CEFRは大きく6つのレベルに分かれていまして、一番下がA1、一番上のレベルがC2という位置づけになっています。A1⇒A2⇒B1⇒B2⇒C1⇒C2という順番にレベルが上がっていくというイメージです。

では、一番気になるのがそれぞれのレベルにおいて英検やTOEICなどの試験のスコアやグレードがどのCEFRレベル相当するかだと思います。

以下の図表は文部科学省が綺麗にまとめてくれていますので、参考になるかと思います。

文科省のCEFRと試験の相関
文部科学省 各資格・検定試験とCEFRとの対照表

特に中高生や大学生の方は英検と照らし合わせて考えるとイメージしやすいと思います。この図表によれば、英検3級でA1、英検準2級でA1-A2、英検2級でA2-B1、英検準1級でB1-B2、英検1級でB2-C1となっています。

最上位のC2レベルになると英検では相当するグレードがなく、IELTS8.5-9.0のみが相当するレベルとなっています。

実際に海外留学する場合にもいても、このCEFRでレベルがいくつかという事はよく耳にするようになると思いますので、ご自身がCEFRでどのレベルに相当するかは予めチェックしておいた方が良いと思います。

英語レベルを1つ上げるのにかかる時間と期間

では実際にこのCEFRを基準にしてレベルを1つ上げるとするならば、留学期間をどの程度必要かと考えて行けばよいか、検証してみたいと思います。

前述のナイト教授によれば、CEFRのレベルを1上げるのに、100時間~200時間必要と言われていました。この100時間~200時間って、留学の期間にするとどのくらいの期間なのでしょうか。

一般的にアメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリアといった北米・欧州・オセアニアの語学学校はグループレッスンが中心です。1クラス12名~15名で構成してレッスンを行い、大体45分の1レッスンを20レッスン程1週間の間に行うのが多いパターンです。

そうすると1週間当たりの学習時間が15時間ということになり、100時間~200時間の学習時間を確保しようとすると、6.7週間~13.3週間の期間が必要になります。月にすると1.5ヵ月~3ヵ月は1レベル上げるのに必要という事になります。

もちろん、レッスン時間を増やしたり、マンツーマンレッスンを入れたり、ホームステイ先でホストの方と英語で会話する時間を増やしたり、学校の友人と英語でどんどん話すことにより、英語を学習する時間も増えますのでこの限りではありませんが、目安として1レベル上げるのには1.5ヵ月~3ヵ月必要と考えてもよいのではないでしょうか。

個人差がありますので、多くの場合1.5ヵ月だと少し短いかもしれません。また、日本人にとって英語を習得するのは他の言語話者よりも難しいとも言われていますので、日本人の我々にとっては通常で2ヵ月~3ヵ月は見ておいた方が良いかと思います。

更に、高いレベルからさらに上を目指そうとなると、前述したように必要な学習時間も増えますので、この期間よりも長く見積もっておいた方が良い場合もあります。

先ほどのナイト教授によれば、B1からB2レベルに上げようと思えば、180時間~260時間必要という結果を示しています。

これを語学学校のパターンに当てはめると、12週間~17.3週間、期間にすると3ヵ月~4.5ヵ月という事になってくると思います。

初級レベルのCEFRレベルA2から要する期間

語学留学される日本人の多くの方は大体A2またはB1レベルの初級または中級の下レベル(=初級の上レベル)からスタートされる方が多いです。

では実際に、CEFR A2レベルからB2レベルの2段階上げていくために、どの位の留学期間を検討していくべきかを考えてみます。

これまで解説してきたようにCEFRのレベルを1つ上げる場合、大体1.5ヵ月~3ヵ月と考えられますので、A2レベルからB1レベルへ上げるのに1.5ヵ月~3ヵ月、そしてB1レベルからB2レベルへ更に1.5ヵ月~3ヵ月かかる計算となります。

そうなると、A2からB2までレベルを上げるのにトータルで3ヵ月~6ヵ月の期間が必要になると言えることができます。

ただ、個人差もありますが、3ヵ月で2レベル上げるというのは相当な努力も必要になりますので、一般的な目安として5ヵ月~6ヵ月は2レベル上げるために必要と考えた方が良いでしょう。場合によってはそれ以上かかる可能性ももちろんあります。

語学学校による留学期間と英語力の相関

では実際に英語学校はこのレベルアップのスケールをどう考えているかチェックしてみたいと思います。

オセアニアを除くほぼ全ての英語圏の国に学校を展開しているグループECを例にとってみてみたいと思います。

ECによるレベルアップのスケールは以下の図の通りとなっています。

ECの英語レベルと期間の相関
EC English Level Chart

各レベルの上に表示されている緑の棒線一本が4週間を表しています。

面白いのは、B1とB2レベルのそれぞれを更に2段階に分けています。

この表によると、初心者レベルのA1だけが4週間(=1ヵ月)をかけて次のレベルであるA2に到達できるとされています。そしてA2レベルで8週間(=2ヵ月)は必要となり、B1及びB2レベルになるとそれぞれのレベルを完了するのに16週間(=4ヵ月)は必要という見方です。

そうすると、例えばA2レベルから始めて、B2レベルに到達するまでに最低でも6ヵ月は必要という見解をECでは示しています。そして更にB2レベルの中でレベルアップを図ろうとすれば、更に3ヵ月~4ヵ月は必要になるという見解が見て取れます。

このように、英語レベルを上げていくための期間について、学者の研究による見解と実際の英語学校の見解はほぼ一致していると言えます。

英語力を見据えて留学期間を決めるポイント

こういった英語レベルを上げていくための目安期間を知ったうえで、実際に留学期間を決めていく必要があります。その為の大切なポイントをいくつか挙げてみます。

現時点の英語力をチェックする

海外留学で英語力の磨いていくために、どのくらいの期間で留学の計画を立てて行けばよいかを決めるには、まずは自分自身の現時点での英語力をチェックしていくことが重要になります。

自分の今時点での英語力を知ることができれば、目標の英語レベルに到達するまでに必要なおおまかな期間というのが見えてくると思います。その目安の期間を考慮しながら留学期間を見定めていくとよいでしょう。

レッスン数の多いコースも検討してみる

希望する英語レベルに到達するまでにかかる期間がある程度見えてきても、そんなに長く留学できないといった時間的な制約も出てくる可能性もあります。

その場合、レッスン数の多いコースを受講して学習時間を増やし期間を短縮する方向で考えてみるのも一つの手です。

レッスン数の多いコースはその分授業料も高くつきますが、予算的に余裕があるが留学できる時期が限られているといった場合には、レッスン数の多いコースやマンツーマンレッスンも考えてみると良いかと思います。

積極的な姿勢を心がける留学にする

留学の期間も長くとれない、そして予算も限られているといった場合は、増やすべき学習時間をカバーするためにも、留学中は積極的な姿勢で過ごすようにも検討してみると良いです。

ホームステイのホストと積極的に話していく、学校で知り合った友達と積極的に話す、学校が開催するアクティビティにも積極的に参加する、など積極的な姿勢を出して英語を使っていくことで自分なりの英語学習時間は必然的に増えてきます。

留学期間も限られており予算も限られているといった場合には、積極的に話していったりイベント等に参加することで、英語レベルがアップしていくことも見込まれます。

まとめ

以上、どのくらいの留学期間で英語力のアップが見込めるかという点で話を進めてきましたが、大まかにまとめると、初級レベルでは1レベルアップで約2ヵ月、中級レベルになると1レベルアップで約3~4ヵ月は見込んでおきましょう。

ご自身の現在の英語レベルを把握したうえで、必要な留学期間を見定めることができれば、留学の成功にも繋がってくると思います。

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