カナダの治安状況

カナダの治安状況 | 留学スクエア

カナダは治安も良く安全な国と聞くことが多いと思いますが、どの程度治安が良いと言えるのか、日本や他の国と比べてどうなのでしょうか。

カナダで公式に出ている犯罪の統計情報を基にカナダの治安状況について考察してみたいと思います。

カナダの犯罪統計情報

カナダの政府はStatistics Canadaというウェブサイトでカナダの様々な統計情報を公開しています。

カナダの治安に大きく関わってくる犯罪に関する統計もこのStatistics Canadaで確認することができ、カナダの犯罪状況がどうなのか、国全体や州ごとで統計情報が閲覧できるようになっています。

カナダの治安情報

カナダの犯罪などの治安統計に関しては、Crime and Justiceというセクションで確認することができます。

カナダの治安がどのような状況になっているか、このCrime and Justiceの統計をみながらチェックしてみました。

犯罪深刻度インデックス

カナダ独自の指標かもしれませんが、カナダでは犯罪深刻度インデックス(Crime Severity Index)という指標があります。

カナダ国内での犯罪の深刻度合いを数値にした統計になりますが、2020年は、73.4と大きく下がりました。

犯罪の深刻度合いは2014年から毎年右肩上がりで深刻さを増していましたが、2020年はコロナパンデミックの影響からか、2019年の79.8から、6.4ポイントも下がりました。

この犯罪深刻度インデックスは、暴力的な「バイオレント」と非暴力的な「ノンバイオレント」(強盗や窃盗など)に分けられていますが、バイオレント・ノンバイオレントのどちらも2019年から大きく下がっています。

今後コロナのパンデミックが終息するにしたがって、多くの人が外出するようになります。

それに伴い、2014年からコロナ前までは犯罪の深刻さが増していたという傾向を考えると、2021年以降犯罪深刻度合いも高くなってくる可能性も考えられます。

軽犯罪の傾向

カナダでの窃盗や盗難などの軽犯罪は2019年まで増加傾向でしたが、2020年には減少しています。

★ 10万人あたりの軽犯罪件数

2014201520162017201820192020
家宅侵入429447444437433430362
強盗59626162616251
万引き265280285296337374239
窃盗106910851091108611001130904
合計1822187418811881193119961556

出典:Statistics Canada Crime and Justiceから

暴力犯罪の傾向

傷害などを伴う暴力犯罪も2019年まで増加傾向でしたが、2020年には若干ですが減少しています。

★ 10万人あたり暴力犯罪件数

2014201520162017201820192020
暴力犯罪736755769791819886843

出典:Statistics Canada Crime and Justiceから

これらの数値を見てもわかるように、ここ数年増加傾向だったものがコロナで抑えられていたと言っても過言ではないでしょう。

2021年~2022年以降にかけては、カナダに留学やワーホリで滞在していても気を引き締めて生活していく必要があります。

州ごとの違い

それでは、このカナダの犯罪深刻度は州ごとにどう違うかも見ておくと今後留学先やワーホリ先を決めていくうえで役に立つかもしれません。

留学やワーホリで人気のあるカナダの州、ブリティッシュコロンビア(BC州)、オンタリオ州(ON州)、ケベック州(QC州)、アルバータ州(AB州)、ノバスコシア州(NS州)で比べてみます。

★ 犯罪深刻度の州ごとでの比較

2014201520162017201820192020
BC州90.292.791.787.188.8104.495.7
ON州49.951.153.356.460.461.055.7
QC州57.757.056.657.856.555.851.6
AB州87.6104.5106.0112.1113.7120.279.8
NS州66.863.362.366.365.666.571.7

出典:Statistics Canada Crime and Justiceから

これだけ見れば、2020年時点で犯罪の深刻度合いが最も低いのはケベック州と言えることができます。

ただこのインデックスは様々な犯罪の種類を含めたうえでの指標となっています。万引きから家庭内暴力、ヘイトクライムや殺人まで様々な犯罪を含めたうえでの指標となっています。

実際に治安という視点で比べていくのであれば、窃盗や暴力的な犯罪の割合の高さなど、個々人が気になる犯罪に焦点を当てながら個別具体的に比較していく必要があるでしょう。

深刻度合いの下がり具合で治安の良し悪しを判断していく視点もあるかと思います。

その点でいえば、アルバータ州は大きく犯罪深刻度が下がっていますし、その一方でノバスコシア州は深刻度が増しているとも言えます。ただ、これらの州で治安が悪いという話もあまり聞きませんので、どういった犯罪を気にするかで治安の意識も変わってくると思います。

★ 大都市はどうなのか

カナダ治安大都市

カナダの大都市といえば、トロントやバンクーバーが思い浮かびますが、人口が多い分大都市ほど治安が悪いという印象を持ってしまうのも否めません。

トロントを抱えるオンタリオ州は犯罪の深刻度合いはそこまで高くはありません。一方でバンクーバーを抱えるブリティッシュコロンビア州はそこそこ深刻度合いも高いです。

それではトロントが全く安全かというとそうとは言い切れません。特に大都市であれば、危ない地域や近寄るべきでないエリアといった場所があるので、そういった治安が悪いと言われているエリアには近づかない、そして人混みが多い場所ではスリや窃盗に気を付けるという防犯意識を徹底しておく必要があります。

他の国との比較

それではカナダは他の留学先と比べて治安が良い方なのか、犯罪が少ない方なのか比較してみます。

とは言いながら、国ごとに犯罪統計の出し方や指標は異なりますので、純粋な比較ができません。

そこでNUMBEOというウェブサイトで、各国の治安について比較したデータを分析してだしていますので、その数値を参考に比べてみたいと思います。

★ 国ごとでの治安比較

カナダアメリカイギリスオースト
ラリア
アイル
ランド
日本
犯罪指標43.3148.2846.5744.1545.3922.01
安全度合56.6951.7253.4655.8554.6178.0

出典:NUMBEO Crimeから

こう比べると治安の良い国は日本を筆頭に、カナダ > オーストラリア > アイルランド > イギリス > アメリカ となっています。

このデータから見てもカナダは英語圏の留学先の中でも治安の良い国と言えることができるでしょう。

ただし、コロナ前まではカナダでも犯罪が増加傾向であったこと、そしてコロナ後はこの傾向が戻ってくる可能性があることは頭に入れておいた方が良いです。

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