「それ、通じないかも?」イギリス英語vsアメリカ英語スラング徹底比較【留学必携】

なんとなく聞き取れても、意味までは分からない。
ネイティブ同士の会話に混ざると「え、今の何のこと?」と置いてけぼりになる瞬間を感じる人は少なくありません。
イギリスとアメリカの英語にはスラングという壁が存在し、同じ「英語」なのに言葉のセンスやノリ、ユーモアの表現に至るまで、まるで文化が違うと感じるほど。
この記事では、会話・恋愛・ユーモア・日常表現などシーン別に比較して、留学までに知っておくべき「英語への理解」を深堀していきましょう。
イギリスvsアメリカ英語の“スラング違い”早わかり表。えっ!それ通じないの?
表現カテゴリ | イギリス英語のスラング | アメリカ英語のスラング | 意味・用途 |
---|---|---|---|
友達を呼ぶとき | mate | buddy / dude | 親しい人への呼びかけ |
すごい・最高 | brilliant / smashing | awesome / cool | 賞賛や興奮を表現 |
疲れた | knackered | beat | 体力的な疲れを表す |
ウソ・ふざけてる | taking the piss | kidding / messing around | 冗談やからかい |
トイレ | loo | bathroom / restroom | 場所の呼び方の違い |
(スラング比較:イギリス英語とアメリカ英語の言い回しの違い/代表例)
上記の表を見て「同じ英語でも、こんなに違うの?」と驚いた方もいるかもしれません。
それもそのはず。英語圏の中でも、イギリスとアメリカではスラングの言葉の伝わり方がまったく違うのです。
この章では、スラングを理解する前に、まず知っておきたいイギリス英語とアメリカ英語の違いについて解説します。
そもそもスラングとは?
スラングとは、教科書には載らない生きた言葉です。
日常会話で使われるくだけた言葉や俗語を指し、特定の地域・世代・文化で自然に生まれ、仲間同士で親しみや感情を伝えるために用いられます。
イギリス英語やアメリカ英語では、それぞれ独自のスラングがあり、同じ単語でも意味やニュアンスが異なることがあります。
イギリス英語とアメリカ英語の違いとは?留学前に知っておきたい両者の違い
「正しい英語の表現はひとつしかない」は間違った認識です。
同じ英語を使うイギリス英語とアメリカ英語でさえ、その違いは決して小さくありません。
両者の違いを一言で表すとどうなるのか?
【イギリス英語は「品格と伝統」】
イギリス英語は、長い歴史と文化に根ざした「品格と伝統」を感じさせる言語表現が特徴です。語彙選択や発音には格式の高さがあり、例えば「elegant」「sophisticated」といった表現が自然に馴染むのもそのためです。アメリカ英語に比べて綴りはフランス語やラテン語由来の影響を強く残し、発音は抑揚を抑えつつも明瞭さを重視します。また、社会的背景から丁寧な敬語表現や控えめな言い回しが多く、日常会話においても相手への配慮を示す文化が反映されています。
【アメリカ英語は「実用とスピード」】
アメリカ英語は「実用とスピード」を体現する言語です。新しい語彙や表現を積極的に取り入れ、短くシンプルで分かりやすい言い回しを好む傾向があります。綴りは合理性を重視して簡略化されており、発音も母音をはっきり発声することでテンポの速い会話に適応しています。また、ビジネスやテクノロジー分野で世界的に広く使用されているため、グローバルスタンダードとしての実用性が高い点も特徴です。結果として、効率性や即応性を重視する現代社会にマッチした英語だといえます。
この両者の違いは、単なる“話し方の癖”ではなく、外資系企業での就活の面接や留学先での評価、さらには異文化間での信頼感の築き方にも関わってくる繊細な差となります。
だからこそ「どの英語を学ぶか」は、どの国に身を置くかと同じくらい大事な判断材料になるのです。
なぜ上品に聞こえる?イギリス英語が世界で重宝される理由
イギリスの歴史的背景には、フランス語・ラテン語・ギリシャ語といった上流階級の言語からの影響が色濃く反映されており、語彙・文法・発音に至るまで、イギリス英語には気品と伝統が息づいており、世界標準の舞台で高く評価されています。
その象徴とも言えるのが、元首相・麻生太郎氏にまつわる有名な逸話です。
若かりし頃、アメリカで留学生活を送っていた麻生氏。そこで自然とアメリカ英語の発音が身につきました。
それを耳にした祖父・吉田茂元首相は、「英語はアメリカではなくイギリスから学ぶべきだ」と語り、わざわざイギリスへの再留学を手配したのです。
政治家として世界と対等に渡り合うには、“正統派”の英語を使えることが必須だったとも言えるでしょう。
このようにエピソードからも分かるように政財界などから、イギリス英語には以下のような印象が世界中で持たれています。
世界でのイギリス英語の印象
- 教養ある印象を与えやすく、知的な雰囲気が漂う
- ビジネスや外交の場で“品格”を表す言語とされる
- スピーチや発表時に、聞き手に安心感を与える
- アート・文学・アカデミア分野で権威性を持つ
- 英語非母語圏でも「本場の英語」として尊敬される
また、こうした言語的な洗練性や背景文化の影響もあり、国連やEU、学術の世界といった国際的な交渉や議論の場面では、現在でもイギリス英語が基本フォーマットとして用いられているのです。
日本の学校教育ではアメリカ英語が一般的ですが、国際会議や欧州圏のビジネスシーンではイギリス英語の方が通用しやすいのも事実です。
「海外で“通じる英語”を話したい」「文化的な文脈も理解したい」そんな方にとって、イギリス英語は単なる言語ではなく、世界を渡り歩くための教養そのものと言えるでしょう。
同じ英語でも“使い方”が全然違う!?イギリスとアメリカ、スラングの背景にある国民性
比較項目 | イギリス英語(UK) | アメリカ英語(US) | 使用傾向の違い | 補足説明 |
---|---|---|---|---|
表現のトーン | 控えめで皮肉が混じる | 直接的で感情がストレート | UKは遠回し、USは率直 | 例:UK「Not bad」=実はかなり良い |
スラングの使用頻度 | 日常でも頻繁に使われる | 場面を選んで使う傾向 | UKの方がカジュアルな場面で多用 | 例:UKではニュースでもslangが登場 |
感情表現 | 感情を包み込む言い回し | 感情をそのまま表す | UKは曖昧表現、USは明快表現 | 例:「I’m gutted(UK)」と「I’m bummed(US)」 |
ユーモアの使い方 | 風刺やブラックユーモアが多い | 軽快でポジティブな笑い | UKは知的な笑い、USは親しみやすさ重視 | 例:UKはジョークに教養がにじむ |
使われるシーン | フォーマルな場でも混ざる | インフォーマルな場で限定的 | UKは上司相手でも自然に使うことも | 例:UKビジネスメールに "cheers" が登場する |
(イギリス英語とアメリカ英語におけるスラングの“使い方”の傾向比較)
スラングは、その国の人の気質や価値観が色濃く出る“会話のクセ”ともいえる表現です。
言葉の選び方からして、感情表現の文化的スタンスが大きく異なるのがわかります。
同じ「英語」であっても、その使われ方や雰囲気には国ごとの文化の違いがしっかりと根付いているのです。
この章では、そんなイギリス英語とアメリカ英語のスラングの違いを、日常の具体的なシチュエーション別に比較しながらご紹介します。
知らずに使うとズレる?イギリス英語 vs アメリカ英語:日常スラング比較
カテゴリ | イギリス英語(UK) | アメリカ英語(US) | 意味・用途 | 補足説明 |
---|---|---|---|---|
友達を呼ぶ | mate | dude | 親しい友人への呼びかけ | UKでは男女問わず使う。USでは主に男性に使う傾向 |
とても良い | brilliant | awesome | 「最高だね」の感情表現 | UKでは皮肉的にも使われることがある |
お金 | quid | bucks | 日常での金額表現 | 「1 quid = 1ポンド」「1 buck = 1ドル」 |
疲れた | knackered | beat | 「へとへとだ」と感じる時 | UKのknackeredはやや強めの表現 |
うそでしょ! | bloody hell | no way | 驚き・怒りの強調 | UKでは感情が高ぶった際に多用。USではライトな驚きに |
(イギリス英語とアメリカ英語のスラング比較・日常会話編)
日常会話で使われるスラングは、相手の“ノリ”や“文化”にフィットしていないと、伝わらないどころか誤解を招くこともあるのです。
実際、スラングは辞書的な意味ではなく、その国の“肌感覚”が詰まった表現。
イギリス人がよく使う「taking the mickey」は「冗談を言ってるよ」という意味ですが、アメリカではまったく通じません。
アメリカでは「pulling your leg」が同じような意味になりますが、これはイギリス人にはやや子どもっぽく響くこともあります。
このように、どちらの英語が正しいという話ではなく、「誰に対して、どんな場面で使うのか」がすべてです。
会議でも印象が変わる?イギリス英語とアメリカ英語の“ビジネススラング”の違いとは
カテゴリ | イギリス英語(UK) | アメリカ英語(US) | 意味・用途 | 補足説明 |
---|---|---|---|---|
会議の予定 | let’s fix a meeting | let’s set up a meeting | 会議を設定する | UKでは「fix」が一般的。USは「set up」を多用 |
資料の確認 | have a look | take a look | 「確認してみて」という依頼 | UKはやや柔らかい響き、USはよりカジュアル |
調整する | sort it out | figure it out | 問題や業務を調整・解決する | UKは「片付ける」ニュアンス、USは「理解して解決」 |
簡単な仕事 | easy peasy | piece of cake | 「楽勝」「簡単な作業」 | UKはユーモラスな表現、USは日常的に使う |
話を簡潔に | cut to the chase | get to the point | 「要点を言う」 | UK・USともに通じるが、微妙に表現が異なる |
(イギリス英語とアメリカ英語の“ビジネススラング”の違い比較表・会議・業務編)
イギリス英語とアメリカ英語では、ビジネススラングの「響き」や「温度感」に大きな差があります。
例えば会議の予定を立てる際、イギリスでは “let’s fix a meeting” と表現し、落ち着いたニュアンスで「調整する」感覚が伝わります。一方アメリカでは “let’s set up a meeting” と言い、よりストレートに「具体的に設定する」印象を与えます。
また、資料の確認でもUKは “have a look” と柔らかく促すのに対し、USは “take a look” とカジュアルに依頼する傾向があります。同じ「確認して」という意味でも、受け取るトーンが異なるのです。
さらに問題解決を表す場合、UKの “sort it out” は「片付ける」ような整理的ニュアンス、USの “figure it out” は「理解して解決する」アプローチを示します。これも国ごとの仕事観の違いがにじむポイントです。
簡単な作業を指す “easy peasy”(UK)と “piece of cake”(US)はどちらも「楽勝」という意味ですが、UKはユーモアを交えた軽妙さ、USは日常的でフラットなカジュアルさが際立ちます。また要点を求める表現でも、UKの “cut to the chase” は映画的な比喩を含むのに対し、USの “get to the point” は直球でシンプルです。
このように、イギリス英語は婉曲的・控えめな表現を好み、アメリカ英語はより直接的・前向きな言い回しを選ぶ傾向があります。これは単なる言葉遣いの違いではなく、**「人間関係の築き方」や「リーダーシップの示し方」**といったビジネス文化の根底にも関わるものです。
そのため、海外インターンや外資系でのキャリアを目指すなら、スラングを「砕けた言葉」と捉えず、TPOに合わせたコミュニケーションツールとして身につけておくことが大きな武器になるでしょう。
笑いのツボも違う?イギリス英語とアメリカ英語の“ユーモアスラング”徹底比較
カテゴリ | イギリス英語 | アメリカ英語 | 意味・使われ方 | トーンの違い |
---|---|---|---|---|
冗談を言う | Take the mickey | Kid around | からかう、冗談を言う | UKは遠回し、USは率直 |
信じられない時 | Pull the other one | No way! | 「うそでしょ?」と驚きを表現 | UKは皮肉交じり、USは感情的 |
「ウケる!」の一言 | That’s a cracker! | That’s hilarious! | 爆笑したときの表現 | UKは文学的、USはオーバー |
皮肉表現 | Brilliant(逆説的に) | Oh, great(嫌味的に) | 「最悪…」をあえて良い言葉で言う | UKは静かに刺す、USは感情で押す |
茶化す | Have a laugh | Messing with you | 「冗談だよ〜」の軽いノリ | UKはさりげなく、USはカジュアル |
(イギリス英語とアメリカ英語のユーモア・冗談スラングの違い比較表)
同じ英語圏でも、イギリスとアメリカではユーモアの感覚が大きく異なります。 相手を笑わせるためには、その文化的な背景を理解することがとても大切です。
イギリス:皮肉とウィットに富んだ遠回しな表現
イギリスのユーモアは、**皮肉(sarcasm)とウィット(wit)**が特徴です。ストレートに感情をぶつけるのではなく、言葉の裏に隠された意味を読み取って笑いを楽しむスタイルです。
- 冗談を問うとき: 「Are you taking the mickey?」(からかってるの?)
- 皮肉を込めて、相手の冗談をさりげなく受け流す表現です。
- 「ウケる」を表現するとき: 「That’s a cracker!」(それは爆笑ものだね)
- 少し古風で、気の利いた言い回しを好みます。
- 遅刻した上司への皮肉: 「He must’ve been held up by royalty.」(きっと王族に呼ばれてたんだろうね)
- 非現実的な理由を挙げて、間接的にからかうのがイギリス流です。
彼らのコメディは、「気づいた人だけがニヤリとできる」ような、ブラックユーモアや皮肉が主流です。
アメリカ:感情豊かでストレートな表現
一方、アメリカのユーモアは、わかりやすさと感情の盛り上がりを重視します。会話では表情や声のトーンを大きく使い、ストレートに笑いを誘います。
- 冗談を問うとき: 「Are you kidding me?」(ふざけてるの?)
- 感情をストレートに表現する言い回しが一般的です。
- 「ウケる」を表現するとき: 「That’s hilarious!」(超おもしろい!)
- 感情をそのまま伝える表現が好まれます。
- 遅刻した上司への皮肉: 「Guess the traffic jam was on his schedule.」(渋滞は彼のためだったみたいだね)
- 直接的でテンポの速いジョークを好みます。
アメリカのコメディは、「みんなでドッと笑える」ような、わかりやすいものが王道です。
留学や海外での交流の際には、ぜひ相手の国のユーモアの「ツボ」を意識してみてください。きっと、会話がもっと楽しくなりますよ。
イギリス英語とアメリカ英語、“おしゃれ表現”で見せる国民性の違いとは?
カテゴリ | イギリス英語(UK) | アメリカ英語(US) | 意味・用途 | 補足説明 |
---|---|---|---|---|
とてもカッコいい | smart | cool | 人・服装・行動を褒める表現 | UKの"smart"はおしゃれさや洗練さを含む |
少し変わってるけど面白い | quirky | funky | 個性的・ユニークな表現 | UKではユーモア含む肯定的意味、USでは音楽や服に使う |
センスがある | posh | fancy | 上品・高級感のある表現 | UKでは階級文化と結びついた言葉 |
魅力的・イケてる | fit | hot | 見た目に対しての褒め言葉 | UKでは男女問わず使い、USの"hot"は少し情熱的な意味合い |
おしゃれで流行に敏感 | trendy | stylish | ファッションや感覚のセンスを表現 | UKでは社会的文脈含む。USでは見た目中心 |
(イギリス英語とアメリカ英語のおしゃれ表現スラング比較表)
イギリス英語とアメリカ英語では、「おしゃれ」「カッコいい」といった日常的なスラングの使い方にも、それぞれの文化が色濃く出ます。
イギリスでは“smart”や“posh”のように、品の良さや洗練さを評価する傾向がありますが、アメリカでは“cool”や“hot”など、より直接的で感覚的な言葉が好まれるのが特徴です。
「UKの友達には“smart”で褒めて、USの友達には“cool”が刺さる」そんな言葉のセンスの違いがあります。
女性をデートに誘う場面でも、イギリスとアメリカではスラングのセンスが異なります。
イギリスでは「fancy grabbing a bite?(軽く食事でもどう?)」のように、控えめで上品な言い回しが好まれます。
一方アメリカでは「Wanna hang out sometime?(今度遊ばない?)」など、カジュアルで距離の近い表現が主流です。
ただし、アメリカ流の「wanna go out with me?」をイギリス女性に使うと、「それって付き合うって意味でしょ?」と誤解を招くことも。
特にロマンチックなシーンでは、文化的な“温度差”が表れやすいため、表現選びには相手の国柄への配慮が欠かせません。
知っておかないと会話で浮く!?イギリス英語とアメリカ英語のスラング差に強くなる方法とは
「留学する国で、こんなに言葉の感覚が違うなんて思わなかった」。これは、帰国後に多くの人が口にするリアルな声です。
この記事では、イギリス英語とアメリカ英語のスラングの違いに焦点を当ててきましたが、実はこの“ちょっとした言い回しの差”が、現地での人間関係や居心地に大きく影響することもあります。
実際に現地の人と話してみると、言葉の“温度”や“含み”に戸惑ってしまう。
そんな場面が留学生活には必ず訪れます。
でも、だからこそ事前に「この国ではこういう言い回しが好まれる」「自分はこのテンポの英語の方が心地いい」と分かっていれば、現地でも自分らしく過ごすことができます。
そして、その“選び方”を一緒に考えてくれる存在がいるかどうかは、意外なほど大きな安心につながります。
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