留学費用の安い国ランキングと失敗しない自分にあった留学先の選び方

3ヶ月総費用で比較した費用の安い国一覧（簡易版）

留学費用を基準に国を探すと、どうしても「いちばん安い国」が最適に見えます。

ただ、実際には総額が安くても授業スタイルが自分に合わなかったり、生活環境がイメージと違ったりすることがありますし、留学費用が少し高かたっとしても英語の学び方や滞在中の環境が自分に合っていることで、結果的に留学中の満足度が高くなるケースもあります。

だからこそ、留学先は費用だけでなく、授業内容や滞在環境とのバランスを見ながら選びましょう。

このコラムでは、費用の安い国ランキングから“自分に合う留学先”の見つけ方まで、必要なポイントを分かりやすくまとめています。

留学費用の安い国ランキング｜3ヶ月の総額で見る“本当に安い国

留学費用を比較するとき、多くの方が授業料だけを基準に判断しがちです。

しかし、実際には「授業料＋滞在費＋生活費」の3つを合計した“総額”で見ることで、ようやく実際の留学に必要な実質的な費用の全体像が見えてきます。

下記の一覧表は、3ヶ月滞在した場合の総費用を国ごとに比較したものです。

費用の大小だけでなく、どの国がどんな理由で安いのか、まずは表で全体像をつかんでください。

3ヶ月総費用で比較した費用の安い国一覧

実は、留学費用が最も安い国はフィリピンで、3ヶ月の語学留学でかかる費用の目安は40〜60万円ほど。

2位のマレーシアはフィリピンに比べて生活インフラが整っているものの、物価は低く45〜70万円内で留学が目指せます。

そして、意外に思われるかもしれませんが、3位の南アフリカは英語圏でありながら生活費がアジア並みに低く、50〜75万円で留学できます。

アジア圏と南半球の国々の3ヶ月の留学費用の総額が安いということを、まずは覚えておきましょう。

最安値で留学ができるかも？フィリピンの留学費用

• マンツーマン授業が基本のため授業効率が高く、1日複数コマでも授業料が低く抑えられています。
• 寮と3食付きの滞在費が定額で安く、月5〜7万円程度に収まるため総額を大きく下げています。
• 物価が全体的に低く、生活費が安定して抑えられることで3ヶ月40〜60万円の費用帯が実現しています。

フィリピンでは、3ヶ月の総額が40〜60万円に収まるケースが一般的です。

授業料は月5〜10万円前後と低く、1日あたり4〜6コマがマンツーマンで受けられる学校も多くあり、勉強の質も低くありません。フィリピン留学中の滞在費は寮と3食付きで月5〜7万円程度で、授業の密度が高いにもかかわらず費用を抑えられます。

フィリピンは総合的な留学の費用対効果が非常に高く「はじめて留学する」という方にもおすすめです。

マレーシアも留学費用が抑えやすい国のひとつ

• 物価が全体的に低く、食費や日用品の価格が安定しているため毎月の生活費を大幅に抑えられます。
• 公共交通機関が安価で利用しやすく、月数千円〜1万円で移動できるため日常の負担が小さくなります。
• 滞在費が月4〜6万円に収まるケースが多く、都市型の生活環境を維持しながら総額を下げられます。

次点のマレーシアも、物価の安さが総額を大きく下げており、3ヶ月の総費用は45〜70万円が目安とフィリピンの次にコスパが良い国と言えるでしょう。

各種生活インフラが整っており、食費は月1.5〜3万円程度、交通費は月数千円〜1万円で済むことが多いです。

また全体の滞在費も月4〜6万円に収まりやすく、日本で暮らす費用とほぼ同じ感覚で滞在が可能です。

南アフリカ（ケープタウン）は意外に留学費用が抑えられる国

• 英語圏でありながら物価が低く、食費や日用品の価格がアジア圏に近い水準で安定しています。
• 滞在費が月4〜6万円で利用でき、欧米圏よりも住居コストを大幅に下げられる点が特徴です。
• 授業料は標準的でも、生活費の低さが総額を押し下げ、結果として3ヶ月50〜75万円に収まります。

そして第三位の南アフリカ（ケープタウン）は、英語圏で本格的な英語が勉強できる環境がありながら生活費も安い「英語学習の質もコストも」という方におすすめの留学先です。

留学費用の3ヶ月の総額は50〜75万円に収まりやすく。

授業料は月8〜12万円と標準的ですが、生活コストが抑えられる点が順位を押し上げています。食費は月1.5〜3万円、滞在費も月4〜6万円とアジア圏に近い水準のため、総額で見るとアジアの国々とほぼ同等の費用に収まりやすいというメリットがあります。

最安国”は人によって変わる！留学で何を重視する？

留学費用は「学費が安い国＝質が低い」という単純な構図ではありません。

なぜなら国ごとに英語などの教育スタイルや学校の制度、生活コストが異なり、また何に重きを置くか、その国でどのような経験を得たいかという“経験したいこと”によって大きく変わるからです。

例えば、先に触れたフィリピンは学費と総額の両方が圧倒的に安いため、多くの方が最安国として留学を検討します。

ただ、その一方で、滞在環境の快適さやヨーロッパの文化圏で学びたいと思っている場合は、マルタやポーランドも「費用を抑えて留学できる国」として有力な選択肢になります。

つまり、留学は単純に「金額だけで」選ぶのではなく、「自分が何に価値を置くか」によって変わってくるのです。

だからこそ留学費用をただ比較するだけでなく、留学先で何をしたいのか、何を学びたいのかを軸に留学先を選ぶようにしましょう。

重視ポイント別で見つける「自分にとっての留学費用が安い国」

上記の表は、留学費用を「何を最優先にするか」という視点で整理したものです。

総額の安さだけで評価するなら、フィリピンが最も費用を抑えやすい国になります。

しかし、滞在費のコストパフォーマンスを重視する場合は、マルタやポーランドもおすすめです。

地中海に位置するマルタは、多国籍環境の中で英語を学べる教育体制や欧州圏での生活経験が得られることもあり、外資系企業や国際的な職種を志す方に人気です。

同じく欧州に属するポーランドは、ヨーロッパの中でも物価が安い国です。

ポーランド国内では英語で開講される語学学校や大学付属のコースも増えているため、語学留学以上の学びを得たい人に適しており、マルタもポーランドも欧州の文化圏で過ごしながら、留学費用を抑えたい方に向いています。

また、留学費用が多少上がったとしても、治安面や生活インフラの整備（衛生環境や食事など）を最優先する人もいます。

その場合は、治安の良さや生活環境の安定性で評価されるイギリスなどの国が候補に含まれることでしょう。

留学費用が「安い＝質」が低いとは限らない！本当に見るべきは“トータルコストと学べる価値”

留学費用が安い国は「学校の質が低いのではないか」と心配されることがありますが、それは大きな誤解です。

留学費用が安くなる理由は、主に次の3つの要素が作用しているためです。

• 日本より物価が低い国では教育インフラや滞在コストが合理的に抑えられ、総額が自然と下がる。
• 英語を公用語とする国では教育制度が成熟しており、高品質の授業を比較的低価格で受けられる。
• 住居費が安い国では家賃が総額に与える影響が小さく、結果として留学全体の費用が大幅に下がる。

まず、日本と比較して物価が低い国では、語学学校の運営コストや滞在費が当然ながら低く抑えられるので、留学にかかる総額費用が安くなります。

また、南アフリカのように英語を公用語として使う国では、日常生活の中で英語を浴びるように生活が可能なので、自然と英語力が上がります。

さらに現地のネイティブスピーカーからだけではなく、英語教授法の教育訓練を受けた講師から質の高い指導を受けられるため、金額が安いからと言って学習できる英語の質が低いとは、必ずしも限らないのです。

そして、留学費用を大きく左右するのは「家賃」です。

物価の低さに加えて住居費が安い国を選ぶと、総額が大幅に下がります。長期滞在ほど家賃の影響が大きいため、家賃も含めた生活コストが低い国は留学全体の費用を抑えやすくなるのです。

このように「留学費用が安い＝教育の質が低い」という考え方は、必ずしも留学には当てはまらないのです。

留学費用が安い国に行くのが不安な人へ。失敗しない留学先の選び方

留学費用が安い国に興味があっても、「治安」「英語の質」「生活面の安心感」が気になって踏み出せない方は少なくありません。

実際、留学費用だけで判断すると自分に合わない国を選んでしまい、結果として留学中・留学後の満足度や納得感が下がってしまうこともあります。

そこで重要になるのが、学習環境・生活面・治安・価値観・経験の幅を、総合的に見比べて、留学先を選ぶ視点です。

この章では、費用だけでは見えにくい“失敗しないための留学先の選び方”をご紹介します。

留学先選びで押さえておきたい5つのポイント

• 学びたい英語のタイプや授業形式が、自分の学習スタイルに合っているかを確認する。
• 滞在先の治安や生活インフラが、自分にとって安心できる水準にあるかを見極める。
• 家賃・物価・食費などの生活コストが、無理なく続けられる範囲に収まっているかを判断する。
• 休日の過ごし方や文化体験など、勉強以外の時間をどう楽しめるかを想像して比較する。
• 国際色や留学生コミュニティの規模が、自分にとって快適かどうかをチェックする。

留学は語学力を高めることだけが目的ではありません。

人生の中では、海外で生活する中でしか得られない経験が大きな価値を持つこともあります。

異なる文化の中で暮らすと、自分の考え方や行動が自然と広がりますし、日常の買い物でさえ新しい発見になり、人との関わり方にも変化が生まれます。

時にはトラブルに直面することもありますが、自力で解決した経験は強い自信につながります。

こうした積み重ねは、語学力以上に自分の人生を育てる大切な時間になります。

この前提を踏まえると、「費用の安さ」だけで国を選ぶことは、必ずしも最適であるとはいえません。

ただし、安全に暮らせる治安や必要なサービスが整った生活インフラは、日常の不安を最小限に抑え、留学生活を安定させるための重要な土台になります。

その上で、自分に合った英語の学び方ができるかどうかを見極める必要があります。マンツーマンが向く人もいれば、多国籍クラスでの英語の勉強の方が刺激になる人もいます。

さらに、学校で学んだあとの休日の過ごし方や、留学先の文化との触れ方も大切な要素です。

これらを総合的に判断することで、費用だけでは測れない留学の価値を正しく見極められます。その結果として、「行って良かった」と心から思える満足度の高い留学体験につながるのです。

初めての学生留学で“安い国”を選ぶときに知っておきたい注意点とメリット

ここまで、費用が安い国の特徴や選び方を整理してきました。

あらためて考えると、留学先の判断は「費用」だけで決めきれないことに気づかされたかもしれませんね。

留学にかかる学費・滞在費・生活費だけでなく、治安、学べる内容、留学生コミュニティの規模、英語の学習スタイルなど、留学先を決める前に確認すべきポイントは多岐にわたります。

最後のセクションでは、留学費用が安い国を選ぶ際に注意すべき点と、それでも“安い国”が大きなメリットを持つ理由をシンプルにまとめました。

安い国を選ぶ前に押さえたい重要ポイント

• 留学費用が安い理由が「物価差」なのか「教育制度」なのかを冷静に見分ける。
• 滞在費・家賃が総額に大きく影響するため、生活環境の水準を事前に確認する。
• 英語の授業形式が自分の学習スタイルに合うかどうかを基準に選ぶ。
• 留学生コミュニティの規模を把握し、安心して生活できる環境があるかを確かめる。
• “安い”だけでなく、滞在中に得られる経験価値を比較して判断する。

安い国を選ぶときに大切なのは「費用の低さ＝リスク」だと早合点しないことです。

留学費用が抑えられる理由の多くは物価や住居費の違いであり、教育の質が低いわけではないからです。

その上で、どの国が良いのかは人によって異なりますし、自分が大切にしたい学習環境や生活スタイルも、ひとつではないはずです。

初めての留学ほど、細かな点まで比較して悩んでしまうものです。だからこそ、迷ったときは一度プロに相談し、自分が留学で重視したい条件を客観的に整理することも大切です。

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